片眼鏡モノクル)” の例文
片眼鏡モノクルをかけたチャンベルレーンとロシア流によばれていたチャンバーレンの似顔は、ソヴェト同盟の諷刺画を通じて伸子に見なれたものだった。
道標 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
それから彼は、片眼鏡モノクルでも欲しそうな鑑賞的な態度になって、物奇ものめずらしそうな視線を立ち並ぶ古代時計にせはじめた。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
この人はいつも片眼鏡モノクルをかけていて、好きな水泳をする場合にも、滅多にそれをはずさないそうだ。あるとき汽車のなかで、その眼鏡を壊したことがあった。
艸木虫魚 (新字新仮名) / 薄田泣菫(著)