“無始”の読み方と例文
読み方割合
むし100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
わしは勢いに巻き込まれたのだという気がする。他人の欲望——というよりも、むしろ無始むし以来結ぼれて解けない人間の怨讐おんしゅうの大うずのなかに巻き込まれたのだという気がする。
俊寛 (新字新仮名) / 倉田百三(著)
無始むしの昔から無限の末の世まで、続いて絶えない母と子との問題であるが故に、ことにその感を深くするものである。読者をただ眼前の人のみに求めた私たちの態度にも懺悔ざんげすべきものが至って多い。
こども風土記 (新字新仮名) / 柳田国男(著)