炬燵話こたつばなし)” の例文
隣家の伏見屋なぞにない古い伝統が年若としわかな半蔵の頭に深く刻みつけられたのは、幼いころから聞いたこの父の炬燵話こたつばなしからで。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
炬燵話こたつばなしに夜はふけて行った。ひっそりとした裏山に、奈良井川の上流に、そこへはもう東木曾の冬がやって来ていた。山気は二人の身にしみて、翌朝もまた霜かと思わせた。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
馬籠本陣の店座敷では、翌朝の出発を楽しみにする三人が久しぶりの炬燵話こたつばなしに集まった。
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
炬燵話こたつばなし
千曲川のスケッチ (新字新仮名) / 島崎藤村(著)