“火除地”の読み方と例文
読み方割合
ひよけち100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
神田、鎌倉河岸から雉子橋きじばしぎわまで、ずっと火除地ひよけちで、二番原から四番原までのひろい空地は子供たちのいい凧あげ場になっている。
顎十郎捕物帳:07 紙凧 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
祭りの赤い宵空に、夕月の映るを見ながら、竹屋河岸の酒屋の軒ばを出て、ぶら、ぶら、と火除地ひよけちの桐ばたけを、一角は、よろめいて行った。
無宿人国記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
大分後の話だけれども、秋葉の原が火除地ひよけちであった時分は、夏の月夜などに大和町辺の駄菓子職人の中から、咽喉自慢のどじまんの連中がやって来て、涼みながら唄をうたったものだという。
古句を観る (新字新仮名) / 柴田宵曲(著)