漂白さすらい)” の例文
あの漂白さすらいの芸人は、鯉魚りぎょの神秘をた紫玉の身には、最早もはや、うみしるの如く、つばよだれくさい乞食坊主のみではなかつたのである。
伯爵の釵 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
そのほかどっちを見ても、荒地は全く人気ひとげというものがなく、ただわずかに漂白さすらいのジプシーが二三いるくらいのものだ。これが日曜の晩に事件が起るまでの大体の状況だ。