滔滔とうとう)” の例文
その上印度思想の幽遠なところを滔滔とうとうとしゃべり立てたので、基教の外、世界に何の宗教もないと思って居たものにとっては、千年の夢一時に醒めたと云う塩梅であったに違いない。
釈宗演師を語る (新字新仮名) / 鈴木大拙(著)
曰く、是れならば津を知らんと。桀溺に問う。桀溺曰く、子は誰と為すと。曰く、仲由ちゅうゆうと為すと。曰く、是れ魯の孔丘の徒かと。対えて曰く、然りと。曰く、滔滔とうとうたる者、天下皆是なり。
論語物語 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
けれども一語の遅滞ちたいもなく、滔滔とうとうと述べはじめる。
花火 (新字新仮名) / 太宰治(著)