淺黄裏あさぎうら)” の例文
新字:浅黄裏
御守殿お茂與といふのは一時深川の岡場所で鳴らしたしたゝか者で、大名の留守居や、淺黄裏あさぎうらの工面の良いのを惱ませ一枚ずりにまでうたはれた名代の女だつたのです。
「それからグイと野暮やぼに作つた。本場の淺黄裏あさぎうらこしらへで編笠茶屋のあたりをウロウロして居ると、來たね」
「突つかけて履いた具合、淺黄裏あさぎうらぢやありませんね。粹な若い武家ですね」
「そんな氣のきかない淺黄裏あさぎうらぢやない、品川では暖簾のれんの古い酒屋ですぜ」
「先づ、お國侍くにざむらひ、五十前後の淺黄裏あさぎうらかな」