淡白さつぱり)” の例文
「まあ、奇麗な! 木槿もくげさかりですこと。白ばかりも淡白さつぱりしていぢやありませんか」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
しかしこんな稼業のものにはめづらしい正直な淡白さつぱりした江戸兒風の男で、御用をかさに着て弱い者をいぢめるなどといふ惡い噂はかつて聞えたことがなかつた。彼は誰に對しても親切な男であつた。
半七捕物帳:01 お文の魂 (旧字旧仮名) / 岡本綺堂(著)