“淅瀝”の読み方と例文
読み方割合
せきれき100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
の刻を過ごした雨後の庭園は、鬱蒼うっそうと繁った木立におおわれ、所々に築山を見せ、深夜の月に照らされた鉛色の池を一方にたたえ、淅瀝せきれきたる秋風の渡るまにまに、竹の林は唸りを上げ
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
秩父颪ちちぶおろしの烈しい晩など、サーッと軒を払って散る淅瀝せきれきの声が止むと、乾き切った杉の皮がサラサラと鳴る。ト、ト、トと、なずなをきざむような音を屋根裏で聞くと、老人は眉をひそめて