淀饅頭よどまんじゅう)” の例文
野人の武蔵は、光悦にならってかしこまっていた。その窮屈らしい膝の前に、菓子の木皿が置かれた。菓子はつまらない淀饅頭よどまんじゅうであったが、この枯野には見あたらない青い木の葉を敷いていた。
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)