淀堤よどづつみ)” の例文
まだ兵火の余燼よじんが立ち昇っている淀堤よどづつみの上へその影をあらわすと、当然、官軍の哨兵しょうへいが彼の前に立ったが、そのたびに、槍の血を新しくしては不死身ふじみのように駈けつづけているのである。
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)