“沙室”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しゃむろ50.0%
シャム50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
同じ渡海とかいを渡世にしていても、北条屋は到底とうてい角倉かどくらなどと肩を並べる事は出来ますまい。しかしとにかく沙室しゃむろ呂宋るそんへ、船の一二そうも出しているのですから、一かどの分限者ぶげんしゃには違いありません。
報恩記 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
支那しなでも、沙室シャムでも、印度インドでも、——つまり懐郷の悲しみは、自分の憂鬱の全部ではない。自分はただこの国から、一日も早く逃れたい気がする。しかし——しかしこの国の風景は美しい。
神神の微笑 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)