氷屋ひや)” の例文
この人たちは氷屋ひやへ殖林を見にいらつしやいました役人さんに助けられて來たのですが、役人さんが初めここへ一人でいらつしやいましたときに、夕飯を一人前用意しといてくれと云つて
榛名 (旧字旧仮名) / 横光利一(著)
この方は死にきれずに、苦しまぎれに山番のところへいつて、水をくれと云つたので、山番に助けられてここへ歸つて來ましたが、もう一つは心中で、あの向ふの氷屋ひやのところでありました。
榛名 (旧字旧仮名) / 横光利一(著)
湖の向ふに見える小舍は氷屋ひやでございますよ。湖の番人がゐるのです。と女は私の質問に答へて云つた。私は湖面に一つ浮んでゐる白い箱を指差してまた訊ねた。あれは燈籠流しの殘り物です。
榛名 (旧字旧仮名) / 横光利一(著)