水松おんこ)” の例文
はりの上に板をならべ、南東の方向に面した祭壇に供物が盛りあげられている。さかきの代りには水松おんこの小枝を用い、白いご幣が、黒いほど濃い緑葉のなかに清洌せいれつな対照であった。
石狩川 (新字新仮名) / 本庄陸男(著)
そういう武装は、原始林にいどみ、野獣に備え、ものをあさる用具であった。踏みあばいて行く川のほとり濶葉樹かつようじゅつづきの森林に、彼らはふと、黒々と見える常緑の水松おんこを発見した。
石狩川 (新字新仮名) / 本庄陸男(著)