水仕業みずしわざ)” の例文
「ああ、おすまには済まなかった。七年の間ろくろく着物を一枚着せず、いつも襷掛たすきがけけの水仕業みずしわざばかりさせていた」
うつり香 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
寧子ねねはそれへ来ると、水仕業みずしわざしていた腰袴こしばかまを急いで取りはずし、端へ坐って
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「おぬしと、姫とが、きれいに手のれたものなら、姫の侍女かしずきが来て水仕業みずしわざの世話まで焼くはずはねえ。そうして、てめえは世間を甘くごまかしているのだ。どうだ、恐れ入ったろうが」止刀とどめ
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)