欽吾きんご)” の例文
「いや修業も修業だが嫁も貰わなくちゃあ困る。何しろ二人だから億劫おっくうだ。——欽吾きんごさんも、もう貰わなければならんね」
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
御宅でも皆様御変りもなく……毎々欽吾きんご藤尾ふじおが出まして、御厄介ごやっかいにばかりなりまして……せんだってはまた結構なものをちょうだい致しまして
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「それじゃ、兄やこちらの欽吾きんごさんといっしょに京都へ遊びにいらっしゃらないはずね。——兄なんぞはそりゃ呑気のんきよ。少し寝られなくなればいいと思うわ」
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)