権作爺ごんさくおやぢ)” の例文
権作爺ごんさくおやぢ幾度いくたびも何か言はんと欲してつひに言ふことあたはざりき、粟野のかたへ雪踏み分けて坂路を辿たどる篠田の黒影見えずなる迄、月にすかして見送りぬ、涙にかすむ老眼、硬きたなそこに押しぬぐひつつ
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)