楽毅論がっきろん)” の例文
楽毅論がっきろんから、兄の殿の書いた元興寺縁起も、其前に手習いしたらしいし、まだまだ孝経などは、これぽっちの頃に習うた、と言うし、なかなかの女博士おなごはかせでの。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
博物館の第一室では、いきなりあの楽毅論がっきろんの臨書にふれ、光明皇后その人をじかに見た気がしたのである。
正倉院展を観る (新字新仮名) / 吉川英治(著)
姫にとっては、肉縁はないが、曾祖母ひおおばにも当るたちばな夫人の法華経、又其御胎おはらにいらせられる——筋から申せば、大叔母御にもお当り遊ばす、今の皇太后様の楽毅論がっきろん
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)