森厳しんごん)” の例文
旧字:森嚴
しかし、伊勢の大神宮様の内苑は、森厳しんごんにして犯すべからざるものがあるのに、このお寺の中の賑やかなこと。
大菩薩峠:24 流転の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
ところが、ある日のこと、彼は師匠と二人で、静かな、ある秘密の部屋の中にすわったのでした。そこは白いしゃに蔽われた、一個の巨像が、森厳しんごんそのもののように立っていたのです。
般若心経講義 (新字新仮名) / 高神覚昇(著)
時計の間の、やぐら時計は、刻々と、森厳しんごん生唾なまつばをのませていた。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)