“柹蔭”の読み方と例文
読み方割合
しいん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
僕等は赤彦君のまへにいつはりを言ひ、心に暗愁のわだかまりを持つて柹蔭しいん山房を辞した。旅舎やどに著いて、夕餐ゆふさんを食し、そして一先づ銘々帰家きかすることにめた。
島木赤彦臨終記 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
ひる過ぎに、平福・岩波・中村・土屋の諸君と伴さんと僕と柹蔭しいん山房に出かけた。
島木赤彦臨終記 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
三月二十三日午前、皆して二たび柹蔭しいん山房に行つた。ゆうべ、百穂画伯の『丹鶴青瀾図たんかくせいらんづ』の写真を赤彦君が見たときのことを森山汀川君が話して呉れた。赤彦君は努力して両手を張つてそれを見た。
島木赤彦臨終記 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)