夫れから同じ長州の藩士で東条礼蔵とうじょうれいぞうと云う人も矢張やはり私と同僚飜訳方ほんやくがたで、小石川の蜀山人しょくさんじん住居すまいう家にすんで居た。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
区域が広くなり、これくわうるに政治上の意味をも調合して、万延元年、井伊いい大老の事変後は世上何となく殺気をもよおして、手塚律蔵てづかりつぞう東条礼蔵とうじょうれいぞうは洋学者なるが故にとて長州人に襲撃せられ
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)