木綿絣もめんがすり)” の例文
彼は何かに命ぜられる様に少しの躊躇ちゅうちょもなく、枕頭まくらもとの行李を開いて、その底から一枚の着物の切れはしを取り出しました。それは妙な形に引き裂かれた、五六寸位の古びた木綿絣もめんがすりでした。
パノラマ島綺譚 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)