最高音ソプラノ)” の例文
羅典ラテンの聖なる祈りの歌を、老宣教師が最低音バスで歌って行くと、その後を縋けてお夏の最高音ソプラノが、霜空に静かに静かに響きました。
最高音ソプラノの入りまじり、ほこりたつなみのうへに
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
不意に、素晴らしい最高音ソプラノが、叱りつけるような調子で平次の耳に響きました。顔を挙げると、少し高くなりかけた朝陽の中に立ったのは、吉五郎の娘お留の、物怖ものおじしない活き活きした顔です。