普賢ふけん)” の例文
今まで海に面していた眸子ひとみを転ずると、峠へ出るまでは見えなかった普賢ふけん峻峰しゅんぽうが、突如として道の行手を遮って、目の前に表われる。
雲仙岳 (新字新仮名) / 菊池幽芳(著)
ここでは国見岳(四四二〇尺)が正面に見え、左に妙見右に江丸えまると外輪山が、環状に堵列とれつして普賢ふけんむかっている有様ありさまがよく分かる。
雲仙岳 (新字新仮名) / 菊池幽芳(著)
私がこの前普賢ふけんのぼった時、雷雨に逢った事は既記ききしたが、山雨さんうまさに至らんとする前の普賢の印象も、長く忘るる事が出来ない。
雲仙岳 (新字新仮名) / 菊池幽芳(著)