星斗闌干せいとらんかん)” の例文
沙漠の旅は夜においてすものなれば、あるいは明月煌々こうこうたるの夕、あるいは星斗闌干せいとらんかんたるの夜、一隊の隊旅キャラバン香物こうものかおりを風にただよわせながら
ヨブ記講演 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
星斗闌干せいとらんかん、武蔵野は晴れに晴れて、大空を仰げば気も遠くなるばかり。天の川白く霜を帯びて下界を圧して居るのです。
夜の赤坂 (新字旧仮名) / 国木田独歩(著)
武蔵野の冬の夜更けて星斗闌干せいとらんかんたる時、星をも吹き落としそうな野分のわきがすさまじく林をわたる音を、自分はしばしば日記に書いた。風の音は人の思いを遠くに誘う。
武蔵野 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)