明治座めいじざ)” の例文
その結果長吉は遥か向うに明治座めいじざの屋根を見てやがてやや広い往来へ出た時、その遠い道のはずれに河蒸汽船かわじょうきせんの汽笛の音の聞えるのに、初めて自分の位置と町の方角とをさとった。
すみだ川 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
最終日に「良弁杉りょうべんすぎ由来ゆらい」の一部分を見て、夕飯後明治座めいじざへ行ったそうである。
生ける人形 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
「今日ね。一しょに明治座めいじざを覗かないか? 井上だよ。井上なら行くだろう?」
お律と子等と (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)