日没ひぐれ)” の例文
旧字:日沒
折柄恰度ちょうど日没ひぐれ時で、沙漠に沈む初夏の陽の紅い光に輝らされて、カッと明るい街の中を、人種の異ったそれらの人が忙がしそうに歩いている。
木乃伊の耳飾 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
もう日没ひぐれになっているのか四辺あたりが灰色になって見えた。女は許宣のあがってくるのを楊柳の陰で待っていた。
雷峯塔物語 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
もう日没ひぐれになっているのか四辺が灰色になって見えた。女は許宣のあがって来るのを楊柳の陰で待っていた。
蛇性の婬 :雷峰怪蹟 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
日没ひぐれを待って葉之助はこっそり城を抜け出した。
八ヶ嶽の魔神 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)