新傷あらきず)” の例文
谷底から死骸が上っても、そういう態たらくのおいぼれだから、岩端いわはなにつまずいてよろけこんだと思うだろう。背中の突傷にしても、何百とある傷の中から、これが新傷あらきずと見わけのつこうわけはない。
うすゆき抄 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)