断片きれはし)” の例文
旧字:斷片
貴女の身体からだをさえ、まだ自分の物に、することが出来ないで苦しんでいるのです。まして、貴女の愛情の断片きれはしでも、俺の自由にはなっていないのです。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
わしは貴女のわしに対する態度を見て、つくづく悟つたのです。わしの全財産を投げ出しても、貴女の心の断片きれはしをも、買ふことが出来ないと云ふことを、つく/″\悟つたのです。
真珠夫人 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
わしは貴女の俺に対する態度を見て、つく/″\さとったのです。俺の全財産を投げ出しても、貴女の心の断片きれはしをも、買うことが出来ないと云うことを、つく/″\悟ったのです。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)