擁壁ようへき)” の例文
人面を現はした石積の塔がそびえてゐてね、部屋々々の石柱は、傾き、石粱せきりやうは落ちかけて、この山石の、廃墟はいきよの前庭には、おほきな樹が、倒れかけた擁壁ようへきを支へてゐるし、こゝの
浮雲 (新字旧仮名) / 林芙美子(著)