掛人かかりうど)” の例文
今では掛人かかりうどで、奉公人も同様ですが、もともと育ちのいいお吉は、老獪ろうかいな岡っ引に絡んで来られると、口もろくに利けません。
川手氏が城郭の不思議な掛人かかりうどとなってから、四五日は何事もなく経過した。陽春の山ずまいはうれいの身にも快かった。
悪魔の紋章 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
検屍けんしが済んだのはあくる朝、そのうちに町内や近所の人も駆けつけ、わけても三河屋の主人甚兵衛と、掛人かかりうどの佐々波金十郎、それに、死んだ蔵人とわけても昵懇じっこんにしていた、佐野屋九助
「いえ、存じております。元なんでも旦那様のところへお嫁にいらっしゃるようなお話のあったのが、御両親がお亡くなりになって、そのまま縁談は流れ、それっきりお宅の掛人かかりうどになった方でございましょう」