技芸わざ)” の例文
旧字:技藝
だがわたしどもの職業しょうばいでは、技芸わざや、理屈や、熟練のほかに、もっともっと大切なことがあります……いわばトリックのようなもんですがね……
或る精神異常者 (新字新仮名) / モーリス・ルヴェル(著)
羽左衛門が年少で、技芸わざも未熟であり、給料も薄く、そして家には先代以来の借財が多かった時分に、身の皮までいて尽したのが洗い髪のおつまである。
一世お鯉 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
雪之丞の技芸わざに、すっかり魂を吸われた男女が、道行きぶりの華やかさに、うっとりと見とれているとき
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
何んと申したらよろしいやら、細い鋭い針のようなものが、遠い所に立っている。とてもそこまでは手が届かない。こんな塩梅あんばいに思われました。技芸わざの恐ろしさを
名人地獄 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)