慙恚ざんい)” の例文
おれは次第に世と離れ、人と遠ざかり、憤悶と慙恚ざんいとによつて益〻己の内なる臆病な自尊心を飼ひふとらせる結果になつた。人間は誰でも猛獸使であり、その猛獸に當るのが、各人の性情だといふ。
山月記 (旧字旧仮名) / 中島敦(著)
おれは次第に世と離れ、人と遠ざかり、憤悶ふんもん慙恚ざんいとによって益々ますますおのれの内なる臆病な自尊心を飼いふとらせる結果になった。人間は誰でも猛獣使であり、その猛獣に当るのが、各人の性情だという。
山月記 (新字新仮名) / 中島敦(著)