“恋泊（コイドマリ）” の例文
この島の恋泊（コイドマリ）といふ村に藤兵衛といふ農夫があつたが、松下といふ所へ行つて炭を焼く木を切つてゐると、うしろで人の声がした。ふり向いてみると、大刀を帯びた男が手招いてゐる。
イノチガケ：――ヨワン・シローテの殉教―― (新字旧仮名) ／ 坂口安吾(著)