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怳
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とぼ
ふりがな文庫
“
怳
(
とぼ
)” の例文
その
上
(
うへ
)
彼はにつこり目元に
怳
(
とぼ
)
けた愛嬌をたたへて、じつとたえ子を見返したが、その目の底には暗い影が隠せなかつた。
復讐
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
「やつぱり酒を飲むのかい。」氷川が言ふと、彼はわざと
怳
(
とぼ
)
けた不満顔で、「そんな事言ふない」と笑つてゐた。
倒れた花瓶
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
磯村の妻は「さうでしたか。」と言つて
怳
(
とぼ
)
けてゐたが、実を告げなかつた彼女の気持は磯村にはわかつてゐた。
花が咲く
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
素朴らしく、しかしどこか抜け目のない彼女はいつもの
怳
(
とぼ
)
けたやうな調子で答へた。
老苦
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
お島は
怳
(
とぼ
)
けたような顔で
応
(
こた
)
えたが、この地面が自分の
有
(
もの
)
になろうとは思えなかった。
あらくれ
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
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母は
怳
(
とぼ
)
けた手つきで踊りのやうな身振りをして、却つて父を笑はせてしまつた。
風呂桶
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
怳
部首:⼼
8画
“怳”を含む語句
惝怳
空怳