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性慾
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せいよく
ふりがな文庫
“
性慾
(
せいよく
)” の例文
性慾
(
せいよく
)
の、本質的な意味が何もわからず、ただ具体的な事だけを知っているとは、恥ずかしい。犬みたいだ。
正義と微笑
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
この間或る所で聞いたんだが、若い時分に女遊びをした人間ほど、老人になるときまって
骨董
(
こっとう
)
好きになる。書画だの茶器だのをいじくるのはつまり
性慾
(
せいよく
)
の変形だと云うんだ
蓼喰う虫
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
打ったり
殴
(
なぐ
)
ったりしたという春琴のごときは他に類が少いこれをもって思うに幾分
嗜虐性
(
しぎゃくせい
)
の傾向があったのではないか稽古に事寄せて一種変態な
性慾
(
せいよく
)
的快味を
享楽
(
きょうらく
)
していたのではないかと。
春琴抄
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
岩が落ちて来るような勢いでそのひとの顔が近づき、
遮二無二
(
しゃにむに
)
私はキスされた。
性慾
(
せいよく
)
のにおいのするキスだった。私はそれを受けながら、涙を流した。屈辱の、くやし涙に似ているにがい涙であった。
斜陽
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
性
常用漢字
小5
部首:⼼
8画
慾
漢検準1級
部首:⼼
15画
“性慾”で始まる語句
性慾的
性慾往生