「そうして今のところでは、拙者の方に勝ち目がある。御岳山中に古今の名医、甲斐の徳本が身を隠し、薬草道人と名を改め、居を定めているようだの」
「中古ニ隠士徳本ナルモノアリ、甲斐ノ人也——」
古今の名医甲斐の徳本、もしも御岳にいるようなら、討って取ろうとこういうのが、つまり俺の特別任務さ。ところがこれと反対に、甲斐の徳本が御岳にいたら丁寧に守護して江戸へ入れよう。
“徳本”の解説
徳本(とくほん)は、江戸時代後期の浄土宗の僧・念仏聖。俗姓は田伏氏。号は名蓮社号誉。紀伊国日高郡の出身。徳本上人、徳本行者とも呼ばれる。念仏行者として全国を巡錫し、「流行神」と称されるほど熱狂的な支持を集めた。
(出典:Wikipedia)
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