御霊ゴリヤウ)” の例文
旧字:御靈
農村を荒さないやうに御霊ゴリヤウの一種になつてゐた曾我殿原トノバラの霊をイハひ鎮める、——念仏狂言にも近いものを行つて居たものであらう。
芸能民習 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
曾我の五郎兄弟は、富士の両麓の国では、随分御霊ゴリヤウとしての凄い力を現して、何の縁もない後世の百姓たちをも悩してゐる。
芸能民習 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
若くて心の伸べられなかつた、怨みを持つて死んだらしい人々が、とりわけ恐れられて、京の御霊ゴリヤウ八社の同族のやうに見られてゐたのである。
芸能民習 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)