御祓おはらい)” の例文
すけきみ御祓おはらいももう間近かでお忙しいようですから、何か御用がおありになれば代りに私にお言いつけなすって下さい。これからは度々お伺いいたす積りです」
ほととぎす (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
半分は迷信みたいなものがあって、晦日みそかには神主がやって来て荒神こうじん様を拝んで家中御祓おはらいをして帰るとか、そんなことでもいろいろ家庭の情趣として私の心に残っているのは母の御蔭である。
回想録 (新字新仮名) / 高村光太郎(著)
それに丁度道綱がこんどの賀茂祭の御祓おはらいには使者に立つ事になっていたので、何かとその支度をしてやらなければならないので、私はそれをいい事にその方にばかり心を向け出していた。
ほととぎす (新字新仮名) / 堀辰雄(著)