御寢ぎよしん)” の例文
新字:御寝
此方こなたして近づく人の跫音あしおとに、横笛手早く文ををさめ、涙を拭ふひまもなく、忍びやかに、『横笛樣、まだ御寢ぎよしんならずや』と言ひつゝ部屋へやの障子しづかに開きて入り來りしは、冷泉れいぜいと呼ぶ老女なりけり。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)