御嫡男ごちゃくなん)” の例文
「細川どのの御嫡男ごちゃくなんは、初陣ういじんこのかた、御功名も度々聞えておりますれば、はや、それどころではございますまい」
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「御墨付を手に入れるには、大場石見様が隠居を遊ばして、御家督ごかとくを先代様の御嫡男ごちゃくなん、今は別居していらっしゃる、大場采女うねめ様にお譲りになる外はございません」
唯円 あの孝行な御嫡男ごちゃくなん範意はんいさまや。
出家とその弟子 (新字新仮名) / 倉田百三(著)
「ほ。其許そこもとがこのお便りにある足利清女あしかがせいじょどのの御嫡男ごちゃくなんかの」
私本太平記:01 あしかが帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)