御入来ごにゅうらい)” の例文
旧字:御入來
「いや好男子の御入来ごにゅうらいだが、喰い掛けたものだからちょっと失敬しますよ」と迷亭君は衆人環座しゅうじんかんざうちにあって臆面おくめんもなく残った蒸籠をたいらげる。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
旅人は心のうちで、「これだ!」と思ったものですから、早速声を張り上げて、「鼠が一ぴき御入来ごにゅうらい、鼠が一疋御入来、」
でたらめ経 (新字新仮名) / 宇野浩二(著)
さながら信玄公の姫君でも御入来ごにゅうらいになったように騒ぐのだなと思っているところへ、お徳が入って来て
大菩薩峠:08 白根山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
馬肉屋の向ふにかかつてゐる浪花節の寄席では未だ浪曲師が椅子にテーブルと云ふ演出でなく、釈台を前にお尻をクルリと捲つて坐り、曲師しゃみせんひきの姐さんと並んで、〽御入来ごにゅうらいなる皆さまへ……
大正東京錦絵 (新字旧仮名) / 正岡容(著)