“廿日鼠”の読み方と例文
読み方割合
はつかねずみ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
こゝの先生は、日に幾度も梯子段を上ったり降りたり、まるで廿日鼠はつかねずみだ。あのシンケイにはやりきれない。
放浪記(初出) (新字新仮名) / 林芙美子(著)
「大鼠や、廿日鼠はつかねずみがたくさんいるわ。ちょろちょろ出て来て、うるさいけど、慣れればやかましいとも思わないわ。ただ枕の上を飛び越えたりされると、いやですけど。」
そして彼からながめられてることを見て取ると、彼の方へ数歩寄ってきた。しかし彼の正面につっ立ったまま、一言も言わないで、廿日鼠はつかねずみのような小さい眼で彼の顔をのぞき込んだ。