巫女いたこ)” の例文
なにかの理由でもしこのさいその石が不機嫌なときには途中で止まって、こんりんざい動かぬようになる。そんなときに必要なのはいつもの巫女いたこの力である。
東奥異聞 (新字新仮名) / 佐々木喜善(著)
恐しい不安は、常でさへ巫女いたこを信じ狐を信ずる住民の迷信を煽り立てた。御供水は酒屋の酒の樣に需要が多くなつた。一月餘の間に、新しい信者が十一軒も増えた。
赤痢 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
又一人、又一人、遂にいまはしきやまひが全村に蔓延した。恐しい不安は、常でさへ巫女いたこを信じ狐を信ずる住民ひとびとの迷信をあふり立てた。御供水おそなへみづは酒屋の酒の様に需要が多くなつた。
赤痢 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)