岩村田いはむらた)” の例文
洋服で出掛けて行つたのも一つは自分の不覚であつたが、岩村田いはむらたで馬車を下りる頃には私の身体からだ最早もはや水を浴びせ掛けられたやうに成つて居た。恐しい寒気かんきだつた。
突貫 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
宿しゆくは永くまばらに續きたりこゝを過て岩村田いはむらたまでまだ四方よもの山遠く氣も廣々と田地開けたり岩村田よりやゝ山近くなり坂道もありこゝにていづれも足取重げなれば車を雇はんとせしが其の相談のうちに宿を
木曽道中記 (旧字旧仮名) / 饗庭篁村(著)