岩城いわしろ)” の例文
峨々ががたる岩城いわしろのこと……、また、そこに住む海賊蘇古根そこね三人姉弟のこと……、さらに、その島を望んだヴィッス・ベーリング——
紅毛傾城 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
そしてこの黄色い顔に、ほこらのような眼をした陰気な老人は、突かれては転びながら、次第に岩城いわしろさして近づいてくるのである。
紅毛傾城 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
しかし、紅琴には、露ほども動揺した気色けしきがなく、じっと石壁に映る、入り日の反射をみつめていたが、やがてフローラを促して、岩城いわしろで、裏山に上って行った。
紅毛傾城 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)