尾羽おばね)” の例文
のこの美しい水鳥はお互いに心いっぱいに愛の喜びを感じているとみえて、小さい二つの尾羽おばねはきそうようにふられていた。
おしどり (新字新仮名) / 新美南吉(著)
夫人は、この青年を、彼女の「足下あしもと」にひざまずかせようという意図でもあるように夫人の片言微笑には、孔雀くじゃく尾羽おばねを、一杯に広げたような勿体もったいぶった風情があり、華やかな巧緻なこびに溢れていた。
貞操問答 (新字新仮名) / 菊池寛(著)