小赤壁しょうせきへき)” の例文
神田川にそそぐお茶の水の堀割は、両岸の土手が高く、樹木が鬱蒼うっそうとして、水戸みと家がへいした朱舜水しゅしゅんすいが、小赤壁しょうせきへきの名を附したほど、茗渓めいけい幽邃ゆうすいの地だった。
田沢稲船 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
上野から道灌山どうかんやま飛鳥山あすかやまへかけての高地の側面は崖のうちで最も偉大なものであろう。神田川を限るお茶の水の絶壁は元より小赤壁しょうせきへきの名がある位で、崖の最も絵画的なる実例とすべきものである。