“小帛”の読み方と例文
読み方割合
こぎれ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
官軍のしるしとしてそでに着けた錦の小帛こぎれ。肩から横に掛けた青や赤のあら毛布けっと。それに筒袖つつそで。だんぶくろ。
夜明け前:03 第二部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
はじめ母氏は愛児の安濃津に行かんとする時、紅白の小帛こぎれを毅堂が著衣の襟裏に縫いつけ、これを母の形見となし名を成すまでは決して家のしきいんではならぬと言いきかせた。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)