家畜けもの)” の例文
彼はその兄弟等と一の路を行かず、こは嘗てその近傍あたりにとゞまれる大いなる家畜けものの群を謀りて掠めし事あるによりてなり 二八—三〇
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
そのうえ、上の入歯をくしたせいもあったでしょうか、いやに下唇ばかり突き出てしまって、それを見るとほんとうに、ひとしお家畜けものめいていじらしく思われました
潜航艇「鷹の城」 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
棕梠の木のしみ輝るした家畜けものあはれ命やるせなくいまつるみたり
雲母集 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
家畜けものらは赤くかがやき照りかへる世界の中に照り揺れやまず
雲母集 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)